コラム「猫の手も借りたい」№46 アルとヴェガ 下

さて、次はヴェガの番。 ヴェガはというと、警戒心が非常に強い子だった。オスよりメスの方が警戒心が強い場合が多い。メスはみんなお母さんになり、子猫を護らないといけないから当然かも知れない。 ヴェガはとても美人で身体も小さく…

コラム「猫の手も借りたい」№45 アルとヴェガ 上

ロシアンブルーMIXの兄妹、昨年(2011年)7月7日の七夕に保護したので、この名がついた。 生後約3カ月、ノラ猫の彼らは駅前の交番などでフードを貰っていた。そのいきさつは  「コラム №24と25 事情聴取 上下」をご…

コラム「猫の手も借りたい」№44 小さな幸せ 下

最初は会社も休んでいたMさんだったが、さすがに長丁場になってくるとそうもいかなくなった。 食欲も全くなく、口に出来るのはコーヒーのような飲み物だけ。仕事に出て行くご家族は、みなさん、帰宅時は正規ルートではなく、少しずつル…

コラム「猫の手も借りたい」№43 小さな幸せ 中

さて、「小さな幸せ 上」をアップした後、当のMさんから、「私がどんなに辛かったか・・・ もう二度とこんな思いはしたくないし、こんな人は1人でも減らしたい。だから私への気遣いは無用、厳しい目でどんどん書いて!」というお申し…

コラム「猫の手も借りたい」№42 小さな幸せ 上

先頃、友人Mさんから緊急の連絡があり、若いオスが脱走して戻って来ない、という内容、「なんとか見つけたいのでアドバイスを」と必死の様子がひしひしと伝わって来た。 「若いオス Tくん」は、1歳とちょっと。生後2~3ヵ月頃保護…

コラム「猫の手も借りたい」№41 このところ 下

さて、次はノラ猫が「ケガ(あるいは病気)をしている」というご連絡。 交通事故などであまりに状態がひっ迫しており、動かないとか、意識がない、などという時は、動物病院をご案内します。もちろん診察代も無料ではないと思われるので…

コラム「猫の手も借りたい」№40 このところ 上

3月から、PATに依頼のあった「単身高齢者女性宅」に、増え過ぎた猫のレスキューに入った。 まず成猫全頭の手術(♂・♀合わせて23匹)、他に子猫も3匹いたが(これは小さすぎて未手術)、また、子猫を含めた人に馴れ健康状態の良…

コラム「猫の手も借りたい」№39 かよちゃん 下

最初は、うまく行っているように見えた。しかし、やはり外に出つけている彼のストレスが大きかったようである。 Yさん宅に来るまでは屋外で自由闊達に過ごし、家の中で他の猫たちと終日鼻面を突き合わせることも皆無だったかよちゃん。…

コラム「猫の手も借りたい」№38 かよちゃん 中

オスのかよこをYさん宅に入れるにあたり、慎重に打合せをした。 まず、9ヵ月近く屋外で過ごしているので、他のノラ猫にも接触している。感染症などの再度の健康診断が必要だ。病院に連れて行こうとNさんと話したところ、Nさん宅も含…

にゃんこの 緊急! 里親会

 「にゃんこの 緊急! 里親会」はお陰さまで 盛況でした。 大勢の方が、生後5ヵ月~1歳前後、という 大きめの「にゃんこ」たちにお時間を割いて 遠方からも会いに来て下さり、ペットサロン&カフェ メルヘンの 店内は、両日と…

コラム「猫の手も借りたい」№37 かよちゃん 上

2007年の盛夏の真夜中、「かよちゃん」は突然現れた。 とても馴れた茶と白の猫、お尻を見たけど男の子の印(しるし)がなく、「大きな女の子」だと思い、インスピレーションで「かよこ」と命名した。私にとってこの子は「かよこ」の…

コラム「猫の手も借りたい」№36 わたしたち、何者?下

保護器を見たAさんは「え、そんなもんで捕まえるの?!! 絶対に無理よ、入らないわよ」とおっしゃった。 「なんの根拠があって、そのように『否定』されるんですか?」とお尋ねしたいところだが、そうもいかない。ニッコリ笑って「ま…

コラム「猫の手も借りたい」№35 わたしたち、何者?上

お陰様でPATも、活動開始から6年目を迎えることとなった。 そんな中、普段の様々な活動で関わった皆様や、その皆様から紹介された方、行政から紹介のあった方、またホームページも開設したりもありで、このところ「問い合わせ」や「…

コラム「猫の手も借りたい」№34 猫の事故 ~誤食/誤飲~

お正月休み、松の内も終わり、また普段の生活が戻って参りました。  くどい でございます。このコラムも2回目のお正月を迎えることが出来ました。ありがとうございます。 昨年(2011年)は、12月に「パトカー」を呼ばれるよう…

コラム「猫の手も借りたい」№33 続・事情聴取

餌やりをしている時、いきなりだった。22時半を回っていたと思う。 明らかに私は叱られていた。  「てめー、夜な夜な猫に毎晩餌やってんじゃねえぞー、てめーが餌やらなきゃ、猫はどっかに行くんだよー、気持ち悪りーなー」 顔見知…

コラム「猫の手も借りたい」№32 猫の事故 ~転落/脱走~

<転落/脱走しちゃった> 子猫を里子に出したあるお宅の話し。お見合いの時に、先住猫ちゃんがなんで亡くなったのかお尋ねしたら、なんと5階の屋上から転落したとのこと。本当にお気の毒に。5歳のオスだったそうです。 そのお宅は、…

コラム「猫の手も借りたい」№31 猫の事故~水周り~

今年(2011年)の春からずっと、子猫の里親探しが続きました。ほとんどがうちの近隣で保護された子猫たちです。だいたい月2匹ペースで里親さんを探し、けっこうヘトヘトになりました。 そんなこんなであっという間に数カ月、このと…

コラム「猫の手も借りたい」№30 予期せぬ出来事 下

入院から4日後、面会に行った。少しずつではあるが回復して来ているという。ドクターの話しだと、やっと少し眠れるようになって来た様子だと聴いて「え?」と思った。彼の場合は傷が大きく壊疽(えそ)が進行したため深く大きな傷になっ…

コラム「猫の手も借りたい」№29 予期せぬ出来事 上

毎朝私は、C公園の脇を通って通勤している。C公園にもご多聞に漏れずノラ猫はいるが、公園付近の猫たちの面倒をみる方々がいらっしゃるので、様子を見ながらかよっていた。 ある日、C公演に差し掛かった時「黒い物体」が公園の中を横…

コラム「猫の手も借りたい」№28 猫の手を借りてる

さて、私の近所(シマ)の「地域猫事情」はあれから(約1年前から)どうなったか。 昨年(2010年)夏に一緒に猫たちに餌やりをしていた「おじさん」が亡くなり、11月に私の知人に、アパートのおじさんの部屋に引っ越して来て貰っ…

コラム「猫の手も借りたい」№27 「捨て猫」

このところ、「捨て猫」の話しをよく耳にする。 割りと馴れた、比較的栄養状態も健康状態も悪くない、生後数週~3ヵ月くらいの子猫が同じ場所に日を置いて捨てられたり、昨年も今年も何回かやはり同じ場所に捨てられた、ということもあ…

コラム「猫の手も借りたい」№25  事情聴取  下

もう一度暗い中確認した。やはり、光が漏れる交番の裏口から出入りしている。その空き地は高い金網の「フェンス」で囲まれているので、裏口には近づくことが出来ない。 私たちは、交番に声を掛けた。「すいません、先日お邪魔したボラン…

コラム「猫の手も借りたい」№24  事情聴取  上

子猫の保護依頼があった。 依頼主さんのお話しでは、交番の隣の空き地に2匹のグレー色の子猫がおり、保護して里親さんを探してやりたいがすばしっこくて捕まらない、とのこと。早速、依頼主さんの案内で現地を下見に行った。 夕方、交…

コラム「猫の手も借りたい」№23  うらめしや~ 下

決めたけど、さて、果して彼女は上手くトラップに掛ってくれるのか・・・仕掛けた時はドキドキもんだったが、何と運良く掛ってくれた。もっとも前回の捕獲から丸4年は経っていたから上手く行ったのだ。これが、術後すぐだととても無理で…

コラム「猫の手も借りたい」№22  うらめしや~ 上

3・11の震災は無事乗り越えた私のシマの猫たちだったが、月が終わる頃、いきなりくーちゃんが来なくなった。私が帰宅した時には「ごはん~」と庭におり、変わった様子はなかったが、2時間後の22時にはすでに姿がなかった。 くーち…

コラム「猫の手も借りたい」№21 地域猫の避妊・去勢手術 下

さて、「猫の捕獲(保護)」についてのお話し。 捕獲器は「餌」をオトリにして捕まえる形式のトラップなので、猫たちにはお腹を空かしておいて貰わなければならない。捕獲が決まったら1食分、餌は与えないようにする。捕獲後はどの道手…

コラム「猫の手も借りたい」№20 地域猫の避妊・去勢手術 上

私はご近所の方たちと一緒に、この5年くらいの間に、近所のノラ猫たち20数匹ほどの避妊・去勢手術をした。 まず、私の「餌やり区域(シマ)」の猫たちを最初に手術した。しかし、それだけでは安心できない。私のシマの周りの猫たちも…

コラム「猫の手も借りたい」№19   3・11  下

人の波をかき分けて、JR新宿駅南口で車の友人と合流出来た。もう 1人板橋に帰る友人も同乗しており、計3人で顔を見合わせほっと一息。 さて、やっとの思いで合流したはいいが新宿から車が抜けられない。 JR新宿駅南口から西口の…

コラム「猫の手も借りたい」№18   3・11  上

あの日、私は渋谷の職場で被災した。ビルの4階にいたが、耐震性の高い新しい建物だったから、部屋の中では倒れた什器も棚から落ちたものもなく、難を免れた。 東京はご存じのとおり、鉄道各線は地震直後から全面ストップ、夜も遅くなっ…

コラム「猫の手も借りたい」№17   被災の地で

「3月11日」は、私たち日本人には忘れることの出来ない日となった。 東北地方太平洋沖を震源とする地震が起こり、それは大きな津波の被害をもたらした。私は東京の職場で被災したが、その数時間後から続々と寄せられる被災地の映像は…