コラム「猫の手も借りたい」№74 寒冬

KissX5_05743寒い。本当に寒い。まるで冷蔵庫の中にいるようである。
この寒さ、困ったことに緩む気配がない。

早速に外の猫たちは、風邪を引いた。
まず、くしゃみ。くしゃんくしゃんとやり始める。次に食欲減退。
すぐに抗生物質をフードに混ぜる。
「くしゃみ3回、○○3錠」というコマーシャルがあったが、私は1回で、即薬である。
薬の投与は食べ物に混ぜて飲ませることになるので、食欲が落ちてしまってからの投与では、間に合わなくなっていることも往々にしてある。だから風邪を引いたと思ったらすぐに薬を与えるようにしている。従って、冬場の給餌は必ず薬を携帯している。


これだけ寒いと食欲にもムラがあり、ハラハラすることがある。ネグラの場所の判らない猫たちは、この寒さの中いったいどこでどうしているのやら。
暖かい寝床があればどんなに良いだろうと思うが、そうは言ってもそんな好条件が揃っているとはとても思えない。だから、寒波が来るとやはり体調を崩す子が多いのだと思う。


私宅に設置しているハウスは3個、2匹が入って暖をとっている。毎夜カイロの入れ替えをし、少しでも暖かくと願う。極寒酷暑の時節はこちらも神経を使う。
寒い中食欲もなく震えている子がいたりしたら、夜ベッドの中でも眠れないこともある。どうしているやら、と寝返りばかり打っている。これも致し方ないことだと割り切るようにはしているが、そう簡単なものでもない。小者ゆえである。やれやれ。


給餌も人より猫たちが先、寒い場所で少しでも待たせないようにと思う。給餌中はいつにもまして観察を忘れない。風邪の兆候はないか、食欲はどうか、より食が進むフードを選んで与える。そうやってなんとか寒さを乗り切って来た。


猫たちは、そろそろ発情の時節である。こんな寒い時期にと思われようが、妊娠期間が約2ヵ月の猫たち、春、暖かくなった時に子猫が活動出来るように、今発情を迎えるのである。


不幸な猫たちを増やさない活動をしているので、春の子猫は望まぬが、本当はたくさんの子猫が産まれて幸せに育つ世の中を願う。子猫って本当に可愛いいんだもの。


どの道、春が待たれる。


2014年1月 くどいけいこ