コラム「猫の手も借りたい」№305 尾を引く置きエサトラブル 上
9月のまだ暑い時期に、ムギちゃんの置きエサのトラブルについてお読みいただいたが、その後もまた、置きエサのトラブルに見舞われた。
約2ヶ月後、11月に入って今度は大胆に「フードを入れた紙皿」が置かれるようになった。やれやれ。
紙皿は、ムギちゃんが出入りするよそのお宅の庭に「で~ん」と置かれていた。
はぁ~、今までで一番目立つ。
11月だが、紙皿にはムギちゃんが食べた残りがこびりついており、その皿にはナメクジが這っている。ナメクジに着いているかもしれない寄生虫、この寄生虫の分泌物はペロリと舐めただけでも時には死に至るほどの毒性があるらしい。ナメクジは大変危険だ。
やはり「置きエサ」は百害あって一利なし?!ってオーバーか。
さて、私はまた困った。だって、置きエサはよそのお宅の庭なんですもん。
でも、当のエサやりさんに会えないのはずっと変わらない事実である。
また同じように、紙皿の上に小さなメモを置き、それごとビニール袋に入れて、様子を見ることにした。
翌朝、その手紙と紙皿はなくなっていたので、おっ、と思ったが、これがとんでもない、またこの人は紙皿にフードを乗せ、よそのお宅の庭にせっせと置いてくださるのです。とほほ。
おまけにこの人(誰かさん)は、皿を置く時間がアトランダムであるらしく、これまでは昼間は姿を見せなかったムギちゃんが、午前中から道路に出て来るようになってしまった。
ノラネコ/飼い主のいないネコは、目立ってしまうと色々な災難に遭うことがあるから注意が必要だ。
普通に考えたら思いも寄らないかもしれないが、置きエサが続きその残りエサに虫がたかったり、カラスが集まったりして環境が悪化すると、悪モノになるのは「ネコ」である。
虐待されたり、捕獲され、それこそ遠い帰って来られないような場所に捨てられたりなど、ロクなことがない。
ネコがお腹を空かして可哀想だから、と思っていただくのはありがたいが、ネコが悪モノにならないようにしていかないとかえって逆効果になる。だから「エサやりのルール」を決めネコと共生できるように考えられてきたわけである。
紙皿の誰かさんに話を戻そう。
私は、しばらくそのまま様子を見た。紙皿は目立つから皿を置かれたお宅の方がひょっとすると反応し、なにかリアクションを起されるかも知れないな、とも思った。
あまりに目立つやり方なので、私もフォローしかねたのもあった。
続きます。