コラム「猫の手も借りたい」№219 子ネコシーズン到来
コロナが下火になる気配がない、困ったもんだ。
既存株より強力な「変異株」というものも出てき、毎日が不安な日々である。
ワクチン接種がやれやっと始まったばかり。
ワクチンが広まるより先に新たな株が席巻せぬように祈るばかりである。
さて、TNRを計画されていた方も多々いらっしゃろうが、コロナの関係で以前のようにはいかず、こちらも右往左往している。
もしも、この飼い主のいないネコの活動で「コロナ」の感染が起きたら目も当てられない。
慎重に慎重に、みなが感染しないように十二分な感染対策をし、蜜を避け無理をしないように活動するしかない。
微力な私たちがさらに微力で、申し訳ありません。
このところ、子ネコが生まれた、という話をちらほら聞く。
そりゃそうだ、その時期だからGW明けから、ちまたに子ネコが可愛い鳴き声で現れることになる。
子ネコは本当に可愛い。
大きな目、耳の位置が真横に近い場所についていて、顔の形も丸に近い横長楕円形のような感じ。
これが「ベビーシェマ」と呼ばれる、誰もが可愛いと思う条件を兼ね備えているらしい。チコちゃんでやっていた(笑)。
「飼うなら子ネコ」と、子ネコを希望される方が圧倒的に多いと思う。
確かに、離乳したばかりの3~4週齢の子ネコはダントツに可愛らしいが、大きくなるにつれ耳の位置はだんだん顔の上に移動し、顔の形も丸だったり逆三角形だったりに変ってきて、大人のネコになってくる。
そう、どんどん普通のネコになってきて、生後4ヶ月くらいになると、親とあまり変わらない容貌になってくる。
つまり、子ネコと呼べる時期はほんの数ヶ月である。
だから、その時期を愛しみたい、楽しみたい、せっかく家族に迎えるのだから、というのも頷ける。
ただ、生後2ヶ月になるまでは体調がなかなか定まらず、風邪、下痢、などの症状が出ることも多い。
ちなみにノラネコの子供は、1/3助かればよい方で、この数字からも納得できる。
これが、離乳前だと2~3時間毎にミルクを与えねばならず、お尻を刺激して排泄を促すなど、手がかかる。
また、夜行性のネコは、昼間は昏々と眠っているのに、いざこちらが寝ようとベッドに入ると逆にネコたちの活動時間になり部屋中を駆け回る、ということになる。これは若いネコほど如実で、老ネコは夜も寝ている、ということにだんだんなってくる。
ネコを家族に迎えようとご計画のみなさま、その辺りも含め、お考えいただくとありがたいです。
確かに今は子ネコの時期ですが、保護しなくてはならないネコたちは「子ネコ」ばかりとは限らず、少々若めのも年取ったのもいるわけです。
どの子も迎えてくださるご家族を欲しており、初対面のインスピレーションが貰われるきっかけになったり、トライアルで何匹か飼育してみたら「この子がいい」とおっしゃってくださる方も多いです。
なにごともご縁のものでもあるので、保護主さんやボランティアとよく相談し、ご家族にお迎えいただけたらありがたいです。
もし、ご家族に迎えると決められたなら、室内での飼育で屋外には出さないようにしてください。
また、20年近く生きるネコですから、そこまで飼育できるのかも重ねてお考えいただきますように、お願いいたします。