コラム「猫の手も借りたい」№218 トラミにゃ勝てないわ6

幸いにもトラミは、副作用も確認されず、顔の腫れはきれいに引いた。びっくり。
今後、また腫れてくるかも、とのことであるが、つきあっていくよ、トラミさん。

さて、トラミさんは未だにまったく触れない。
病院に行く時のために、ケージの中にキャリーは入れっぱなし。キャリーを寝床にしているトラミさんには申し訳ないが、そのままピックアップさせてもらってる。

触れないから、相変わらず「投薬」に苦労している。

触れないので「フード」に混ぜるしかない、それもウエットフードに混ぜている。

私は、薬を直接フードと混ぜ混ぜはしない。やっていただいてみると分かるが、ネコさん、割と「なーんか、混ぜてない?」と、気がついてしまう。
そうなるとフード自体食べなくなることもある。
だから私は、薬をカプセルに入れ、投薬用のおやつの中に仕込んで、それをウエットフードの上に置き、パクリと食べてもらっていた。

ところが、トラミさん、いつの頃からか気がついてしまい、投薬おやつを残したり、お皿の外にぽいって出すようになってしまった(器用にぽいっと出します、上手)。
さーて、困った。本当に泣きたかったよ~。

だから、投薬おやつの上に、細かく裂いた茹で鶏肉をかけたり、刻み海苔をかけたりして、なんとか食べてもらってたが、それでも上手くいかなくなり、頭を抱えた。

次に考えた手は、カプセルよりひと回り大きな鶏肉に穴をあけ、その中に入れて与えてみたが、なんとかうまく行き、ほっと胸を撫で下ろした。
しかし、ほどなく大きな鶏肉だと食べ切れなくなってきて、仕方ないからカプセルを一段階小さくし、2コに分けた。
つまり、2コやらないとならない、とほほ。キツイわあ、、、、
そこでもう一案。焼き海苔に頼ってみた。お寿司を巻く、あれである。

トラミは大の海苔好き。海苔だけでもパリパリ食べる。
海苔を切って、その海苔にカプセルを貼り付けてみよう!、と思いたったが、うーん、海苔に貼る、、、
どうしたら、、、、そうだ、ごはん粒だ!
私の幼いころは、封筒を貼ったり、紙を貼ったりする時、ごはん粒を潰して使うのが常だった。
今みたいに、スティックノリ、なんてものはなかったのである。

早速、ごはん炊いて(なんだー、ごはん粒のためにごはん炊いた)、カプセルを海苔に挟んで貼ってみたらうまく貼りつけられた。それをフードの上に乗せてトラミに食べさせると、、、なんと、パクリ。
友人に、このことを話したら友人いわく「ノリ(糊)の替わりにごはん粒って、それ年寄りの発想だね、若い人、聞いても分からんわ」ですって。確かにそうだわね。

そんなこんなで、なんとか投薬も続けられている。もっとも、週2回に増えた「輸液」の日は、輸液の中に飲ませなくてはならない薬を入れていただき、自宅での投薬回数を減らすようにした。
私も、飲ませられるトラミも、お互いのストレスが減らせて、気持ちの上でも楽になった。

トラミ、頑張るね、私も一緒に頑張るわ。

2021年4月 くどいけいこ