コラム「猫の手も借りたい」№134 ワィワィ
つい先ごろ、北区で活動したり、あるいは今後活動を希望するボランティアの集まりがあり参加して来た。
非常に楽しい集まりで、時間延長で3時間、その後場所を変えお茶を飲みながら1時間、みんなでワイワイ。
いやー、楽しいこと楽しいこと。
最初は経験者の話が中心だったが、そのうち新人さん、希望者さんからの経験談や質問が相次ぎ、非常に実り多き集まりだったと私は感じた。
現在マスコミで度々取り上げられる、ペットやノラ猫によるトラブルについて、直面している区民は少なくなく、なんとかできないものかと個人で動こうとしてもそう簡単なものではないことは想像に余りある。
もともとご近所同士のコミュニケーションが不足しがちな昨今、こんな時に都合よくご近所とトラブルを共有できることの方が難しいのではないか。
そんな悩みが少しでも解決できないか、そのお手伝いができないかと集まりに参加して下さり、外にいる可愛いネコたち、可哀そうなネコたちのためにもひと肌脱ぎたいと、さらに勉強してスキルを磨こうという方たちであった。
今回の集まり、ボランティア同志の温度差が多少なりともあるだろうと心配したが、フタを開けてみたらまったくの取り越し苦労であった。
現在、私たちのような「シェルター」をもたないボランティアの出来ることは、相談者へのアドバイス、不妊手術のための捕獲のハウツーやお手伝いなどであり、できることは限られる。
それもノラ猫の生態、その地域の特性や相談者の置かれている状況も鑑みての対応となるので、なかなか難しい。
少しずつ経験を積んでいくしかないが、これもひとりでやっていると道に迷うこともあろうが、迷った時にボランティア同志で知恵を出し合い、少しでも解決の糸口をつかむことができたらいいな、そんな役に立つ集まりにしたいものである。
さて、ノラ猫の苦労話やあれこれは、苦労が多い割には誰にも、家族にさえ話を聴いてもらえず、溜め込んでしまうことも多く、結局、澱のように溜まってしまう人も多いはず。
だから、時々は吐き出さないことには、ストレスになってしまったりもする。
この「話を聴く」という行為も非常に大切なことで、吐き出したい人には溜まった想いを吐き出していただく。
だが、吐き出しっぱなしではなく、本当にその着地点で良かったのか、他の解決方法はなかったのかと、考える場が大切で、それが自分の抽斗に整理されることによって、適切なアドバイスや解決方法を見つけられるようになる。
まあ、要するに、あーでもない、こーでもないとワイワイやっていくうちに、自然と知識なりやり方なりが身についていくんである。
まだ始まったばかりだが、口角泡を飛ばしたり、お茶しながらくつろいだりしながら充実した時間を共有したボランティアさんが、如いては困っている方たちの一助となれたら、ネコさんを救えたら、そんな日が早く来るといいなあ。