コラム「猫の手も借りたい」№288 ペルの音色
ペル、お陰さまで元気です。
このところ私が自宅と実家(山陰です)を行ったり来たりしているので、やはりちょっとナーバスではある。
私がスーツケースを取り出して実家行きの準備を始めると私にまとわりつき、傍を離れようとしない。果てはスーツケースに入る~と。
本当にごめんよ、ペル。
ペルは、肝臓の数値が高めで投薬を続けているが、幸いにもまだまだ弱い薬で数値が保てており、これも動物病院のみなさんのお力添えもあってのことである。
フードは、闘病食肝臓サポートを主に与えていたが、彼もネコ(苦笑)、けっこう飽きてしまい、主治医と相談し消化器サポートでもOKとのことで、色々なメーカーのものを数種類混ぜて使っている。
海外のメーカーのものも大好きで、昔と比べて飼い主はかなり楽になったと言わざるを得ない。昔も海外のものはあったが、味が嫌いなのかほぼムダにした。いくらそのフードが病気によい、ということであっても食べないでは元も子もないではないか。
元々ペルは、ドライフードはなんでも食べる、ありがたい。
ジャンキーなものから超高価なものまで、ドライは一応は全部食べる。
そのうち段々、これは~、と遠のくものもあるが、それでもネコ飼育の経験がある方ならおわかりだろうが、嗜好が激しい傾向にあるネコは、最初から「要らない~」という子も多い。
ウエットフードのほうをドライフードより好む子が比較的多い。やはり元々食べている魚や肉の入ったものが好き、というほうが頷けるというもの。
ところが、ペルはウエットの好みが激しい。
サプリメントを混ぜて与えるのにウエットフードをほんの少しだけ使っているが、これがなかなか、一筋縄ではいかないからやっかい。
まず「鶏」は好きではない上に、「ゼリー」と表示されているものが好き。
スープタイプは好まない。このところ「ゼリー」と混ぜてある(この表現が正しいか、なんと書いたらよいか)タイプは少なくなってきている気がする。
また肝臓に悪影響を及ぼすものは避けており、脂肪分の多いものもNG(本人好きです💦)。
この春で10才(推定)になるペルとふたり暮らしです。
この間、面白いことがあった。
ふたりしかいないから、私が立てない音はペルが立てる音。
ドライフードをカリカリと食べる、鈴を鳴らしながら階段を上がり降りする、おもちゃ箱からおもちゃを引っ張り出す、本人の好きなひざ掛け(私のですよ)をフミフミする(静かな音)、バリバリと爪を研ぐ(これは、すぐ近くで研ぐ時と、上の階の寝室で研ぐ音では聴こえ方が異なる)、などなどたくさんある。
そんな中、私の携帯電話のバイブ音が聴こえて携帯を手に取ると、着信の気配がない。
あれ!?と思って耳を澄ませ、音の正体を探ると、なんとペルのいびきであった。
彼のいびきは、その音色といい長さといい、携帯のバイブ音そのもので、思わずクスリと笑ってしまった。