コラム「猫の手も借りたい」№267 帰って来たペル 上
昨年12月の暮れ、お正月を目前にしてペルの様子がおかしくなったことは、コラム№262「最強寒波」で書かせていただいた。1月の終わり頃の話。
ドクターのお診立てでは「腰の痛み」ではないか、とのこと。
痛み止めを処方していただき様子を見ていた。
いっときは良くなったかのように見えたが、残念ながら芳しくない……。
なんせ口がきけないペル。こうなると本当に痛みが原因なのかそうでないのか、正直測りかねた。
たまに胃液を戻すことがあり、痛みでも嘔吐はあるので、再度精密検査に踏み切った。
なるべくたくさんの数値測定をお願いした血液検査。
レントゲンと腹部エコー検査。
予約を取り病院にお預けしての検査だ。
やはり今までの結果と変わりなし。ドクターは「持病の肝炎、それに加えてレントゲンでの腰の骨の異常があります。それ以外問題ないですね」とのこと。もっとも脳は検査出来てないけど。
うーん……、痛み止めを他のものに替えて様子見となったのが2月初旬。
別の痛み止めに期待したけど…、残念ながら改善せず。
ペルは本当にフレンドリーで私の後追いをするので、私が踏んだりぶつけたりしないように、鈴付き首輪をするほど。
上階に上がれば着いてくるし、お風呂も覗きに来る。
カウチではいつも一緒にいるし、寝室では私にもたれ掛かって眠る。
おもちゃで遊ぶのも好きで、自分のおもちゃ箱から好きなものを引っ張り出して遊ぶ(戻しはしません)。猫じゃらし大好き。ブラッシングも好き。
抱っこも出来ていたが、いつの頃やら抱っこすると嫌がるように。今思えばこの辺から少しずつおかしくなっていたのかも。
ちょっと体に触れてもと「ハーッ」と怒るようになった時には、私、これから先ペルとやって行かれるのかな、私に世話ができるかな、と正直とても不安に思い始めていた。
いったいなんでこんなことになってしまったのか、心底心配した。
薬を替えてからもペルに大きな変化なし。
険しい表情で、私が手を伸ばせば触れるところにいるにはいるが、触ると体はこわばり私との距離はますます開くばかり。
痛み止めを替えて間もなく、ドクターからひとつの提案があった。
今までの痛み止め薬とは異なるタイプの薬が新しく出るので、それを使ってみませんか?というもの。
なんでも、患部にピンポイントで効くそうで、飲み薬ではなく注射で、1回の治療で効果が期待できるという。ただし、ちょいとお高い、とのことである。
続きます。