コラム「猫の手も借りたい」№236 冷蔵庫
夜のエサやりの辛いこと辛いこと。
ネコが食べ終わる20分ほどの間、外に立っていると寒くて縮み上がってしまう。
仕方がないので、寒さ対策を万全に行うようにはしているが、それでも風が強い日などは、つくづく辛いなあ、と思う。
寒い中、ネコたちはじっと待っているので、なるべく早めにエサ場に向かう。
フードも水もレンジで温め、少しでも食べやすいように。
待ちに待った子たちが、温かいフードを美味しそうに頬張る様(さま)は、見ているこちらも幸せな気持ちになる。
「今日は、鶏肉を茹でて来たからね、たくさん食べてね」とお皿を差し出すと、まず鶏肉を選って口に運ぶ。
懐中電灯で照らして、食べ方を観察、食欲はあるか、なにから食べるかなどを見る。
クシャミやよだれ、鼻水はないか、など体調もよく見てやらないと、食べなくなってからでは投薬が出来ないので気を遣う。
幸いにもムギちゃんは元気で食欲旺盛。今のところ今冬は「風邪」や「食欲不振」などの所見はないようだ。
そろそろ12~13才になる。
天気の悪い日はエサ場に来ないこともあったが、逆に私がエサ場に行くようになると、雨でも毎日待っている。ま、いいこっちゃ。たくさん、お腹いっぱい食べてね、ムギちゃん。
トラミちゃんも、おかげさまで年を越してくれ、このところ以前より元気だ。
なにより食欲があり、好きなものは「おかわり」する。嬉しい限りだ。
体調には波があり、悪くなると「ひょっとして」と悪い方に考えたりもするが、彼女の生命力は大したもので、いい意味で私の予想を裏切ってくれる。
未だに触れないので、ブラッシングも出来ない。先だっての受診時にドクターにブラッシングをお願いした。ごそっと毛が抜け、ドクターもびっくり、「子ネコちゃん1匹分くらい抜けましたね(そんなオーバーな(笑))」。
健康で元気な子は、自分の毛繕いを欠かさない。体調を崩したり、高齢になると、毛繕いが出来なくなって、毛艶は悪くなる上にボサボサになってくる。
ごっそり毛が抜け身軽になったトラミちゃん。こざっぱりしていい感じ。嬉しい。
フードは食べるものを与えて、って本当は健康を考えたものを食べさせたいが、そうは言っても食べないものを無理して与えても、今はなんにも良いことはない。
このところのお気に入りは「カツオのたたき」。柵で購入し、一切れずつに切り分け冷凍しておく。
食べる前に解凍し、さっと茹で半生に。温かいうちにほぐして食べさせると、なかなかの勢いで口に運んでくれ、ぺろりと食べてくれる。正直、一切れがいくらになるか、とほほ。
鶏肉も好きなので同じようにして、これも半生で。
他には「とろみ」や「スープ」タイプのものが喉を通りやすいようである。
ピーク時の1/4も食べるかどうか、というところだが、高齢で代謝も落ちているのだろう、体重をなんとか維持できている。
温かいアンカの上でぬっくぬくして眠っている彼女を見るにつけ、まあヨシとするか、と自分を慰める。
トラミちゃん、頑張るんだよ。