コラム「猫の手も借りたい」№212 ネズミ捕り
昨年、わけあって半年近く実家に帰っていた時のこと。
実家は、私が12才の時に建てたもので、半世紀以上経ってしまった(年がばれました(笑))。
もともと平屋で土地があったので、建て増し建て増しした家である。
さて、古い家だからだろう、ネズミ害があり、実家は頼みのネコさんもいないので(冗談です)、強力な粘着剤が塗ってある、例のアレです、アレを仕掛けた。
数日後、見事にかかったのは、誰あろう、私であった(笑)、しかも2回も(爆笑)。
気をつけていたんだが、夜中に台所に行った時にうっかり、グニャリ……
ん?と思った時にはすでに遅かった!
あー、靴下ごとかかった。
もう~、引っ張ってもとれやしない。
仕方ないから、靴下諦め、粘着シートごと捨てました。
さて、自室に戻ろうとした瞬間、別のに今度は裸足でべったり、やーれやれ。
もう情けない、自分の注意力のなさに(年齢だろか)。
今度は、直接くっついてるからさ、もう、粘着剤が足の裏に。
引っ張るとねちゃーっと。
ケンケンで椅子まで行き、よっこらしょっと座り、サラダ油を脱脂綿にたっぷりつけ、それで少しずつ少しずつ落としていき、それでも15分ほどで綺麗になりました、やれやれ2。
しかし、2回もかかりますかね、一度に。
時々、ネズミ捕り粘着シートに「ネコ」がかかってしまうことがあり、これはとてもやっかいです。
私どもで関わったケースは、屋外でかなり長い時間ネコがかかり、ネコはなんとか逃げようと力んだ末、結局お尻の穴(肛門ですね)が裏返って飛びだしてしまった、という例がありました。
可哀想に、さぞかし苦しかったろうと思う。
そのネコちゃんは、しばらくはお尻が飛び出ていましたが、だんだん引っ込んでき、やがてちょっと力むと飛び出す程度まで回復し、そのうち治りました。
飼いネコでさえ、くっついちゃうとパニックになるが、飼い主のいないネコにしたら、もう、死に物狂いの上に、人が助けてやろうと近付いたらさらにパニックになり、粘着剤を剥がすのに余計に時間を要する。
そんな場面に出くわしたら、慌てないで、まず、信頼できる獣医さんに相談するのが早道と思います。
昨年11月半ばに入院から友人宅に移ったトラミさん、お陰さまでそれなりに暮らしております。
週に1回の輸液に通っているからか、膵臓の炎症は今のところ治まっており、食欲もまあまあです。
今月始め頃、食事中のお皿に血液が付着しており、受診して調べた結果、左の鼻の中に原因がありそうだということです。
確かに、鼻から息を吸い込む時に、ふが~っと音もしており、早速、薬での対応とβグルカン系のサプリメントも始め、様子を見ていました。
幸い、それからは大きな出血もなく、食欲も変わらず。
体重は、保護時のほぼ倍にまで回復、頑張るなあ、トラミさん。
暖かい寝床で眠り、美味しいフードが食べられたら、ヨシとしようね。
元気になってきたせいか、受診の時、シャーっという威嚇だけでは飽き足らず、「バッ」という破裂音まで発するトラミさん、あの「バッ」という音はいったいどうやってだしてるの?知りたいなあ。
2021年2月 くどいけいこ