コラム「猫の手も借りたい」№202 トラミにゃ勝てないわ1
トラミが、いきなりいなくなりました。
まさかこんなことになるとは。
コラム№201「お留守番たち」をアップしたのが、10月5日、
その直後からまた、トラミは食べなくなり衰弱して行きました。
トラミは、3年前から投薬を続けて、ここ半年くらいは食欲増進剤も加えて与えていたから、限界だったんでしょう。
よく頑張った。
ずっと一緒にいた黒ネコのくーが6月中頃から姿を消し、私が8月半ばの酷暑の時期に東京に帰ってきてから、トラミは1匹で所在なさげでした。
酷暑で食欲がイマイチなのを、必死で食べさせた。
なんとか夏が終り涼しくなったから、やれやれと思っていた矢先でした。
トラミとくーは、両方とも推定15~16才。
2匹いつもいつも一緒で、大雪の時とかでもうちのハウスにいない時もあり、これはどっか他に避難場所があるんだな、とは思っていて、くーはそこで亡くなったんだろうと。
だから、トラミもそうするかな、とも思っていたけど、ここのところ1ヶ月くらい、ずっとうちのハウスだったから、私と一緒にいてくれるんだ、と彼女がどんどん弱って行く中思い始めていました。
食べなくなって2週間が過ぎ、ますます弱って、それでも晴れた日は庭の階段の踊り場にいた。
本当に弱って、これ以上は無理じゃないか、階段の昇り降りも、歩くのも難しいようなところまできていて。
いなくなる前の日の午前中、ちょっとの時間踊り場にいたけど、これは明日はハウスから出てこれないのでは、と思える状態に。
翌日の午前中、予想通り姿なく、夕方に生死の確認をしようとハウスを覗いたら……モヌケの殻。
たぶん深夜から未明にかけて、残った力を振り絞って、くーの傍に行ったんだと思う。
あんなに弱った体で庭のフェンスを乗り越え、歩いて行ったんだと思うと、胸が痛んで……
今はくーに添い寝してるんだと思います。
そうであって欲しい。
あれだけ仲良しだったんだもんね。
もちろん、しばらく帰ってくる準備をして待ってるし、ハウスも覗くよ。
このまま帰って来なけりゃ、本当にこの子は「飼い主のいない猫」だったんだな、と思います。
うちでトラミが亡くなったら、動物霊園さんにお願いしよう、でもそうなったらくーとは離れ離れだと案じていたから一緒でよかった。
1ヶ月ほど私に世話させてくれ、最期(たぶん)はくーと一緒って、なんて義理がたいトラミ(笑)、両方に気を使ってくれて……
トラミ、あんたにゃ勝てないわ。
屋外にいたとはいえ、15年近くずっとずっと一緒だったよね、私たち。
あなたのことを考えない日は一日たりともなかったのに。
頑張ったよ、あなたもくーも、そして私も。
ありがとう、お疲れさま、と笑って送ってあげたいけど、私、泣き虫だからさ、涙がとまらない。