コラム「猫の手も借りたい」№151 「ネコ」のドラマって
長年「ネコ」と付き合っていると、もちろん個体差はあるものの、ネコのことが解ってくる。
だから、例えばテレビドラマや漫画雑誌などを見ていると、これって!?という場面が出て来て、とても気になってしまう。
いつだったか、亡くなった妻が残したたくさんのネコたちを、物語の主人公である夫が妻に任せ切りだったネコの世話をしながら、里親さんを探す、というドラマをやっていて、見るとはなしに見ていたが、、、
いつの回だったか、あるひとりの女性が「里親さん」になりたいと主人公を訪ねて来た。
面接を経て、主人公の夫はクロいネコちゃんをお試し飼育/トライアルに。
実はその女性は大病を患っており、そのクロちゃんを連れて車で旅に出るのだが、いろいろあってそのクロちゃん、鉄橋の下にキャリーケースに入れられ置き去りにされてしまう。
主人公の夫や里親さんの女性など、探しに探してやっとのことで鉄橋の下でクロちゃんを見つけた。
そこまでは良かったが、その直後その鉄橋の下で主人公はキャリーケースからクロちゃんを抱き上げ、良かった良かった、と喜ぶシーンがあり「あら~」と思わず画面を凝視してしまった。
ネコの生態をご存じの方ならお解りだろうが、クロちゃんが来たこともないそんな場所で、キャリーケースから出すことはとても危険なことであり、「私ならキャリーから出さないわ~」と思われたに違いない。
知らない場所でいきなりキャリーから出されたネコは、いったいこの場所で何をされるのだろうか、とパニックになり思わぬ力で主人公の両手をするりと抜け、逃げてしまうのではないかとハラハラしたのである。
まあ、もっとも、あの鉄橋の下でのクロちゃんと主人公との再会シーン、あの場でネコを抱き上げ無事を喜ぶ主人公の姿はとても感動的だったのは言うまでもない。
物語としては必要なシーンだよね、、、、
その後も私は「なんやかや」言いながら結局最後までその連続ドラマを拝見した。
何匹かのネコたちは里親さんに貰われたが、最終回は主人公宅の前に「段ボールに入った数匹の子ネコ」が捨てられ、一同大慌て、という漫画のような(原作は漫画だっけか?)終わり方であった。
こんな感じで、ネコが出ているものを見ると「あ~、嘘があるな(すいません言い過ぎですか)」と思うことが時々ある。
私どもに寄せられるご相談の内容も、あー、ネコってそうじゃないんだよね、、、ってことがけっこうある。
特に、ノラネコに関しては、ご想像の域を超えることもよくあり、そうお返事すると「へー」と目を丸くされてびっくりされる方もあるようだ。
ネコの生態をお伝えすること、それが相談を受ける者の役目であろうと思う。
さて、間もなくGWが終わると「子ネコ」の時期である。
ご相談をお受けしても「保護」や「引き取り」は出来ないが、少しでもご相談に乗れることがあれば、承ります。