コラム「猫の手も借りたい」№300 トラミにゃ勝てないわ 19

<300回です!>

当日、麻酔から覚めたトラミを迎えに。
順調に治療は進んだとのことだった。

彼女の口の中には3本の歯が残っており、内2本は上前歯/犬歯(猫なのに‘犬歯’とはこれいかに)、結局悪さをしていたのは、やはり「右」の奥歯で、これが炎症を起こしており、その上に根がシッカリした歯であったため、抜けることなくずっとずっと彼女を苦しめていたと判った。

犬歯は歯石を取り除き、問題の奥歯は抜いて、空いた穴は縫合した、という。
下側なのでフードが入ってしまうから、注意して縫い合わせたと主治医。
抜糸はないが、しばらくは傷もあるので違和感は残るとは思う、との話であった。

さて、本人(ネコ)はといえば、ちょっとグスッとしてはいるが、まあ普通かな。
治療日は絶食、翌朝頃からOK、水やミルクは大丈夫とのこと。
ちょっと経ったら「お腹空いた」と鳴き始めた。
いいこっちゃ。でも、食べられないからなあ……。

その後はというと、ぐーんと「頬を引っ掻くシグサ」の回数は減った。
以前はひと口食べて、痛い痛い、と激しく引っ掻いていたが、今は時々はあるものの、それも痛いという感じではなく、気になるな、ってな感じになっているように思う。

治療後の補液5日間も無事終了し、今は元のペースの通院に戻った。
キャリーバックに入るのをいやがるか、と気を揉んだが問題なくクリア。
食事量も増えて、治療前は2,8キロを切るか、くらいであったが、今日は3,15キロ。
ひと安心、というところだ。

トラミの歯の治療をしたことで、根本的に歯の治療は難しい、ことを勉強した。
2017年に亡くなったタマは、5歳くらいだったが4本とも自然に犬歯は抜けた(虫歯で折れたものもあった)が、基本的に犬歯はしっかりと根付いているため抜歯となると難しく、慎重にならざるを得ないとのこと。
だから、トラミの犬歯2本は残っている。人間の「口腔外科」のような専門のドクターもいらっしゃり、お任せすることもあるような話だった。

主治医に「みなさんのお陰で、あれほど痛がっていた彼女を救ってやれました💕」とお礼を申し上げると、「飼い主さんが治療を決断してくださったからです」と、お言葉をいただいた。

トラミ、まだまだ頑張れ。

2024年9月 くどいけいこ