「飼い主のいないネコ」のご相談を受けるボランティアとして活動する昨今、やはり「ボランティアは、なんでも受けてくれる」との思いから連絡して来られる方も少数だがいらっしゃるようにお見受けする。

「ネコのボランティア 」なんだから、こちらが困っている「飼い主のいないネコ」を引き取って(なんとかして)くれないか、もしそうじゃないのならなんのためのボランティアなのか? という感覚の方からのご相談もあった。
そこで、私の、私たちの出来ることには限りがあり全面的にお引き受けすることは残念ながら難しく、その上での協力やアドバイスである旨をお話しすることとなる。
つまり、法人で保護施設を持たない私たちは、保護(引き取り)は個人規模でのものになり、自宅ですでに飼育しているスタッフは引き取ることが出来ない現状をご説明するしかない。

もともとホームページには「猫(子猫も)の引き取りや預かりは保護施設を有していないため出来ない」という趣旨は謳ってはいるものの、やはり「ボランティアなんだから」と、そのご相談は寄せられる。

私が「ボランティア」に手を染めた15年近く前、私も「保護」という観点からのボランティア活動にこだわりがあったのは否めない。
ボランティアは、猫の引き取りを中心に活動する、というイメージが私にもあった。
ひと昔前ボランティアは、確かに「保護」目的で活動されている方も多かったと思う。
しかし、いざ自分が活動をしてみると、山のような猫引取りの依頼に「これは無理」と判断した。

私の所属するNPO法人は、TNRを中心とする活動をしており、「保護」を目的とした活動は行っていない 。
これは賛否両論あろうが、「(人としてお互いに)ともに支え合い、協力し合うこと」というボランティア活動の観点からも、一方的ではない、無理のない範囲での活動を行うことをモットーとしている、せざるを得ないのである。

もちろん、ご相談の内容にもよるが、いわゆる「丸投げ」的な依頼はお受け出来ず、ともに協力して問題を解決するご提案をさせていただいている。

「飼い主のいないネコ」のボランティアは、「震災ボランティア」のように、ある一定期間を区切った形や、労働力の提供が中心の活動ではなく、地域性の高い、日常生活に根付いた問題やアクシデントの解決への対応なので、「活動の趣旨が異なる」と私は感じている。

普段はあまり気にならなかった 「ネコ」の繁殖シーズンの鳴き声やケンカが目にとまり、その存在を意識、春や秋に出産をするため、生まれた子ネコの相談が多くなる。

子を連れた母ネコ(子がいるので「メス」と判明もする)がクローズアップ、繁殖によるネコの増殖が懸念され、住民の方は不安を抱かれなんらかの対策が必要では、と感じられるのであろう。
これは、毎年日常の中で繰り返されるので、現段階では私たち「相談窓口」の需要が減ることはない。

「ボランティア」と一口に言っても、活動の内容や意義も異なっており、果たして「同じくくり」で、ご提供する方々すべてに納得をしていただけるかと、時々悩む。
そうは言っても、自分が困った時に「解決」に導いていただいたり、手を貸して下さった先駆者ボランティアさんの存在を思い出すと、私たちが少しでもお役に立てれば、と思わずにはいられない。

行政/区民/ボランティアの三者協働がうまく行き、この「飼い主のいないネコ」の問題が根本的な解決を見るまでは、微力ながらベストを尽くしたい。

2019年2月 くどいけいこ

 

Comments are closed.