コラム「猫の手も借りたい」№145 今年も大寒
乾燥し、深々と冷える外の寒さ。
私は雪の多い土地で生まれ育ったので、雪が降った一面の銀世界を嫌いではない。
雪が降ると外はしーんと静まりかえる。
粉雪は温度が低い証拠、すべてが「白」一色で静粛な感じで、なんだか「汚れた世界」が雪という神聖なもので覆われ、自分もリセットされたようなイメージで、うきうきしたり厳かな気持ちになったりした。
さて、私は寒いのは嫌いじゃないが、猫たちにとっては試練の時である。
うちのトラミさんとくーちゃんは、お隣の給湯器の室外機の上で重なっている。
お隣は猫たちにご理解を示して下さり、追っ払うどころか「(給湯器を)なるべく長く付けとこうかね」などとおっしゃってくださり、本当にありがたい。
そこで夕方から深夜まで過ごしているようだ。
昼間は、風がない時はお陽さまを追いかけているみたいだ。
風があれば、私宅の階段下の自分たちのハウスで、まーるくなって暖をとっている。
寒い冬をしのげるということは、猫たちの寿命に大きく影響する。
しっかりエサが摂れても、寒さがしのげる場所がないと生きて行くのは厳しい。
まあ、その点、うちの近隣で年を重ねて来た子たちは運がいいのかもしれない。
しかし、外の猫ちゃんたちのお世話をされている方々は、本当に心配しながらエサやりをしたり、なんとか暖かい場所を提供してやれないかと心を砕かれていることであろう。
隣近所と軒を連ねる住宅事情の都会では、猫用のハウスを置いてやる場所もそう簡単には見つからず、頭を悩ませていらっしゃることと拝察する。
こうやって書いていても「こういう方法がありますよ」とご提案できるようなことも思いつかず、ため息である。
懸命に生きている外猫たち、少しでも幸せに永く生きて欲しいものだ。
さて、体調のあまりよろしくない「トラミ」さんも、サプリメントやフードのケアが幸いしてか、確かに以前のような食いしん坊ではなくなったが、それでもなんとか冬を生きている。
総合栄養食のウエットもランクを上げ、ドライフードも思い切ってプレミアムフードの「腎臓サポート」に切り替えた。
食費は嵩むが、猫たちの命の源、大切な「食事」は年齢や環境条件などで変えざるを得ない。
なんとかこの冬を乗り切って「春」を迎えたいものだ。
そうは言っても、一番寒いのはこれから、まだまだ油断できない。
「雪」も恐らくこれから。
観察を怠らず、猫たちと寄り添って行こう。