コラム「猫の手も借りたい」№231 トラミにゃ勝てないわ 8

10/31で、トラミさん、屋外からのピックアップからなんと1年を迎えました。
まさか、よもや1年も生きていてくれるなんて思ってもみなかった。
時々入院したりもあるし、週に2回の補液治療は欠かせない。
でも、もう入院はしないことに決めた。というのも本人のストレスが強く、その方が負担になってしまうと感じるからだ。

振り返ると後悔も大きい。通院が必要になる前にピックアップしてやれば、人にも慣れ孤立することもなかっただろう。
悔やんでも悔やみきれないが、これもなるようにしかならなかっただろう。
3週間も食べられず弱り切っていたからこそ、彼女は私に助けを求めてきたと思う。
やはり、これが必然の「なりゆき」だったのかな。

晩ごはんはいつも「カツヲの叩き」を一切れ、さっと素茹でして、半生の状態で与えると、大好物でペロリと食べる。このカツヲ、皮は嫌がるので、それを除いて茹でてやっている。
手がかかるけど、食べ終わって満足げな顔をみるのが、一番の幸せ。

私、実はこのところ、体調がすぐれない。
メンタルが弱いもんで、悩み事があるとオロオロクヨクヨ……やれやれである。
コラム更新もこれで足踏みしていた。

先日、スケジュールに入っていたので、なんとか人間ドックを受けに出向いた。
毎回ドックに入る時は、乙女心(よく言うわ)で曲がりなりにもダイエットをするが、今回はそんなことをすることもなく2キロほど体重が減っていた。

胃カメラの検査もした。麻酔をかけないでこれまではやってきた。
毎回毎回ひどい吐き気で、泣きながら検査を終えていたが、それでも10分程度だからと思って我慢してきた。
今は「麻酔」という手もあるが、たかだか10分だ、と思うと心が揺れる。
今回も麻酔なしで、と挑んだが、なんとなーんと一度も吐き気に襲われずに済ますことができた、びっくり!
ドクターの腕をひたすら褒め、看護師さんにもお礼を言って検査室を出た。

バリウムより楽になったら、こりゃあしめたもんだ!だって検査がつらくて、それを考えるとウツになる人だって少なくなかろうと思う。
そうそう、今は「カプセル」タイプのカメラがあり、これを飲むと消化器の中を通過し、写真を撮ってくれるという検査もあるが、箇所によってはあっという間に通過し、結局は完全ではないということらしい。
あーあ、検査がもっと楽になる時代が早くこないかなあ、待ち遠しい。

年齢が進むとどんどん鈍感になり、ドクターの腕もさることながら、私の吐き気センサーが衰えてきたってことも大きかろう。
なんだかなあ、良いような悪いような。
老いていくことって逆らえないから付き合っていくしかないなあ。
このメンタルも改善することはなかろうから、付き合っていくか。

あ、トラミさんに関わってくださっているすべての方に感謝します。

2021年11月 くどいけいこ