コラム「猫の手も借りたい」№118 置きエサ
このところ、うちの前の道路やお隣の車の下に「置きエサ」があり、困っている。
エサやりして10年、こんなことはなかったんだけどな・・・
うちの近所にいる、私が去勢・避妊の手術をした地域猫たちのために置いてくれていることに間違いなかろう。
時間的には夕方から夜間に掛けての給餌のようだ。
置いてあるエサはけっこう残っているのでこちらも気がついたわけだが、サイコロ状の「マグロ」の血合いの上にドライフードを降り掛けたものや、ドライフードだけこんもり盛られているものもあり、口が付いている時もあれば、丸々残っている時もある。
むろん全部食べてしまっていれば痕跡は残らないが、私の与えるフードも大抵キレイに平らげるので、そうそういつも貰っているわけでもなさそうだ。
うーん、どうしたものやら。
先日、近所の方との立ち話で「(あなた)うちの玄関テラスにエサ置いてるよね・・」と言われびっくり。
私が地域猫に給餌していることは皆さんご存知なので、てっきり私が、と思われたらしいが、私は他所様の玄関テラスでは給餌はしないし、容れ物に入れたエサは食べ終わったら回収する。
置きエサは地域猫活動の中では必ず、止めていただくようにお話ししたりお願いしている。
理由は2つ。
ひとつは「不特定多数のノラ猫」が食べることになり、他の地域の猫を呼び寄せる結果となること。
もうひとつは、置きっ放しのエサによって猫だけでなく、ゴキブリやハエ、ねずみ、カラスなどを呼び寄せてしまうことである。
要するに置きエサをすることは、少しも良い結果に繋がらない無責任な行為、せっかく良かれと思ってやって下さっているのだろうが、その地域にとっては迷惑になっているわけである。
さて、ご近所さんや近隣ボランティアと検討した結果、ちょっとの期間、貼り紙をしてみようか、ということになったのだが、この貼り紙がなんのかんの言いながら難しい。
貼り紙は気をつけないと、地域に捨て猫をされることがある。
書き振りにもよるが、この地域の猫たちは「地域猫」として避妊去勢をし、給餌も行い管理していると理由を書くのが一番であるが、それにより「この地域はキチンとエサが貰える」と、猫が捨てられたという話を時々耳にするからである。
また、子猫が捨てられ迷惑している、と貼り紙したが、それを見た人が「迷惑しながらも子猫を助けてくれている」と更に捨てられた話も聴くから、本当に厄介である。
小さな命を見捨てておけない人がいる地域は、どうも見抜かれているのでは、と思わずにはいられない。
結局、車の下や玄関テラスの置きエサされる場所に、小さ目のその人にしか見えない「貼り(置き)紙」をしてみようか、とのことになり、現在作成中である。
少なくともここ最近のことなので、以前からお住まいの人ではなさそうだ。
こんな詮索はしたくないが、うちの前を通り過ぎ、ちょっと行ったところの「賃貸マンション」に最近越して来た人だろうか・・・