コラム「猫の手も借りたい」№55 猫の手も借りたい・・・

昨年から「里親会」付いている。
昨夏から、保護猫が後を絶たず、インターネットサイトでもお世話になりっぱなしだが、それでも間に合わず、里親会を度々開催する仕儀と相成った。
お陰様で、毎回多くの方からお問い合わせをいただき、当日も大盛況、だいたい1~2回の開催で10匹前後が決定するという状況であった。本当にありがたく、ご来場の方、里親さんになって下さった方々、ご協力下さった方、皆様に厚く御礼申し上げます。

多頭飼育の結果、崩壊した老婦人の猫たち、動物病院の前にまとめて捨てられた子たち、地域猫活動に出向き捕獲器で保護、不妊去勢手術をした地域で生まれてしまった小さい小さい命たち、などなど里親探しを余儀なくされる多くの命たち。
里親さんに貰われるまでには、保護して下さった方、病気の治療にあたって下さったドクターや看護師さん、実際のご家庭にてトイレトレーニングや食事の世話、人間は怖くないよ、あなたの味方だよ、と愛しみ里親さん宅に行くまでの間、仮の里親さんになって下さる方、などたくさんの方の手を借りたその先に「幸せ」が待っている。
それにしても、たくさんの子たちと里親さんの架け橋になった。
里親会で里親さんが決定すると、まずお試し飼育の「トライアル」が最初である。フードやトイレ砂を用意しスケジュールを調整して猫をお届けにあがる。お届けも遠方の場合は往復で半日ではきかない時もあり、大変である。もちろん例外なく全部の子たちをお届けする。フードもトイレ砂もガソリン代もすべて手弁当の私たち、そんな私たちを気遣い、新里親さんたちは「活動に役立てて」「この子の費用の一部に」と寄附をして下さる方も多く、非常にありがたい。

今日は、3年前に里子に出したお宅にお邪魔してきた。70代ご婦人のおひとり住まい。近所に立派な息子さんご家族もいらっしゃるが、ひとりで頑張っていらっしゃる。行ってみてびっくり!  3年前にお会いした時よりお若く見える。はつらつとしていらっしゃり、貰っていただいた茶白のオスがちょこなんと彼女の膝にいた。「可愛くてお利口で」とてっぺいくん(猫くんのお名前)を撫でながら手放しである。「生きていく張りがこの子」と言って下さり、本当に嬉しい。猫たちが幸せになってくれるのと同時に、貰って下さった里親さんも「幸せ」を感じて下さることが何より、私たちがやって来て良かったと喜びを噛み締める瞬間である。「また、てっぺいを見に来てね!」という声に送られお宅を後にした。

昨年からの「里親会」、年末最終のお届けが12月30日、年明けも6日に最初のお届けが入った。2月頭の里親会の準備でインターネットでの広報などを行い、いやー、青息吐息でした。おまけに自分の仕事も忙しい忙しい。そんなこんなで、コラムの更新が遅れに遅れました。すいません。

本年も相変わりませず、よろしくお願いいたします。

 

2013年2月 くどいけいこ