コラム「猫の手も借りたい」No.193 うぐいす と かっこう

ご無沙汰しております。
いろいろ事情があり、私は現在、山陰の田舎町(山陰のみなさま、失礼)におります。
実家の事情で3月の末頃帰省したものの、はてさて、新型コロナウイルスによる「緊急事態宣言」なるものが発令され、県外への移動制限がかかってしまい、動けなくなってしまった。
もっとも東京の自宅に帰ることは可能だが、今度こちらに来るためにはその度毎に「2週間の待機」を取らないと、ちまたに出ることが許されない、という仕儀になってしまい、様々な事情を鑑みこちらに留まることになった次第。
あー、しかし、厄介なウイルスが蔓延ったものだ。
まさか、よもや、こんなことに世の中が、世界が、地球がなるなんて、私のようなボンクラ頭の人間は予想したこともなかった。
それが、それがである、こんなことに、「ソーシャルディスタンス」などという、人同士が一定の距離を保つことを余儀なくされるなんて、本当に酷な、なんと酷な、、、、
考えれば考えるほど、追い込まれ、それもたったひとりで実家に籠ることになり、辛いこと、辛いこと。

「まちねこ」の活動も、人との接触を避けるには活動範囲に大きな制限も出ており、どの道私が出来ることは、書くことでもあるが、ネコの事からは遠ざからざるを得ない。
せっかくだから、この山陰の田舎町(またまた山陰のみなさま、失礼)で触れることの出来る、自然や動物のことをアップさせてくださいませ。
パソコンも自宅で、持ってきたのはタブレット1台、出来ることに制限があり、タッチパネルがあまりにもどかしいので、キーボードを通販で入手し、やっとそのイライラからは逃れられたけど、それでもいろいろもどかしいです。
そんな中でのコラム更新、ご容赦くださいね。

さて、初回は「うぐいす  と   かっこう」です。

実家は、日本海の海岸沿い、歩いて5分くらいで、青い海の臨める場所で、実家のはなれの2階からは、海こそ見えないが、防風林の松林が見える。
天気の良い日は散歩に海岸まで行くことがあり、その時に必ず聞こえるのが「うぐいす」の鳴き声。
まあ、なんとのどかなこと。大きな声で「ほーほけきょ」と鳴いている。
姿を見ようと一生懸命松林を探すが、声はすれども姿は見えず、で残念ながらまだ一度もお目にかかってはいない。
今日の散歩中、庭の手入れをしている人と挨拶を交わしたので、うぐいすのことを尋ねてみた。
「時々、鳴いてますね」とのこと。
私、もうひとつ気になっていることを聞いてみた。
「かっこう は鳴いてますか?」
私がいた頃は「かっこう」も鳴いていたのである(いつの話だよ)。
かっこう の鳴き声は聞こえないらしい。もっとも日常茶飯事のことだと意識することもなく、鳴いていても気にならないかも、、、まさか、さすがにそれはないか(笑)
しかし、うぐいす ってこんなに大きな声で鳴くんだっけか、かなり距離があっても聞こえてくる。都会で鳴いてりゃ珍しがって、ニュースになるかもしれないが、ここでは日常の風景である。
度々散歩に行くから、一度くらい姿を拝みたいもんだ。

2020年5月 くどいけいこ