コラム「猫の手も借りたい」№80 冬虫夏草
お陰様で、私の拙いコラムも80話目である。読んで下さる方がいらっしゃるので、こうして続けさせていただいている。御礼申し上げます。
ここのところ、更新が遅れた。私の現在の仕事は「お金の勘定」をしており、決算が近いため仕事仕事で、GWも何日か出勤した。帰宅も毎晩遅く、自分と猫たちの食事や世話で手一杯になってしまう。ひたすら仕事場と自宅の行き来の日々、本当に「猫の手も借りたい」ものである。
このところ、私のパートナーのタマは元気である。ステロイドもずっと飲み続けている。もちろん、そうするしかないからではある。
タマは、漢方薬の「冬虫夏草」を併飲用している。
ここ2年ばかり前から、彼女は慢性腎不全を発症した。最初のパートナー「チャオ」も慢性腎不全で亡くし、彼が発症してから亡くなるまでの約3年、毎日皮下輸液を行ったことはお読みいただいているが、タマもここ2年ほどは、4日に1回の皮下輸液を行うようになり、現在に至っている。
幸いにも、治療の甲斐があって腎不全の数値は進行せずに普通に暮らしているが、それはこの「冬虫夏草」の効果もあるのかも知れない。
実はチャオの時も漢方薬「霊芝(れいし)」は使っていた。
漢方薬の難点は、量が多いこと。西洋医学と比べると、効き目は緩やかだが人にも効果があるように、動物にも効果はあろうかと思うが、やはり「薬」なので動物に飲ませるにはなかなか大変である。たくさん飲まないとならないので、体の小さいものには向かないかも、とも思っていたが、冬虫夏草は「生薬」と呼ばれるもので比較的量が少なくて済む。値段もそれなりだが、逆に体が小さいから人の何分の1かで済み、経済的にも何とか飲ませられる。
私が漢方を飲用しているので、タマの相談をしてみた。やはりたくさんの量を飲む薬は難しく、あーでもないこーでもないと色々当たった結果、冬虫夏草を、となった。
さて、飲ませてみたらば、貧血が改善された。貧血は「慢性腎不全」の症状のひとつで、やっかいなものであるが、治まって行った。
私の知人の猫も貧血の症状があったので薦めたらば、この猫も貧血が改善された。これには主治医も頭を傾げ、それまでは特に漢方薬に対する話はなかったが、なんと「続けて飲ませて下さい」とのこと。びっくり。
飼い主は、パートナーアニマルが発症すると、その状況や経済状態も考えながら、治療をしなければならない。そのパートナーによっては「治療」さえ難しいこともあろうかと思われる。
だが、これほど動物医療も発展した昨今、うまく治療をしてやると、動物の延命も可能な時代になった。一緒に暮らし生きて来て良かった、踏みきって切って良かったと思えるような治療でありたいものである。
色々な治療の中で、漢方もそのひとつの方法であるのかも知れない。飲用により症状が改善されれば、なんとでもしてやりたいと私は思う性質で、タマももちろん薬を喜んで飲むわけではないので、嫌がってはいるが、それでも一緒に寝起きしてくれてはいる、現在のところは。
2014年5月 くどいけいこ
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