このところ、なんだかんだ「バタバタ」してしまい、コラムの更新が遅れました、ごめんなさい。

あの、猛暑の夏もいつの間にやら過ぎ、秋風も立ち、気が付けば紅葉も見ごろ、冬支度も始めなくちゃ、という時節です。

私のシマのネコたちは元気です。
1匹も欠けず増えず、やれやれ。

さて、私たちの法人で常に肝に銘じていることがある。

それは、ネコのご相談者から連絡をいただいた時に、状況が見えないのに「現場」へ行くな!ということである。
相談者は、目の前で起きていることをなんとかしたくて、「とにかく、来て欲しい!」と、こちらに連絡をして来られる。
ご自身では手に負えないような状態の中どうしたらいいか分からず、助けを求められるのはよく解る。
しかし、しかしである。
ここで相談者に、一度冷静になって考えていただくように、私たちはお話している。
あ、その前にまず、「ボランティア」である「自分」に、落ち着いて!と投げかける。

それは、現場に行ってしまったら最後、私たちは「ボランティア」としての血が騒ぎ、高いハードルも飛び越えてしまうことがよくあるからである。
私たちがボランティアとして携わる「ネコ」は、生き物であり「現場」ではその命が危険な状態になっていることがあったり、その時はよくても、そのまま放置すればいずれは命が危ない、ということがままあるからである。

私たちを含め、「ネコのボランティア」と名乗られる方々はいろいろな人がいらっしゃる。
だが「ボランティア」と自負する人、その「根底」に流れるものは「ネコの命を救いたい」という「気持ち」ではなかろうか。

もちろん、私も「命」を救いたいと思い、ボランティアに手を染めた。
しかし直ぐに、「残念だけど、全部のネコの命を救うことは叶わぬ」と気が付く。
だから、出来る限りのことを、出せる力(財力、労力、時間)でやろうとし、今もそうしているつもりである。

ところが、ところがである。
相談があった現場で、やむを得ない事情で「放置するしかない命」に遭遇すると、どうしても救いたくて自分で抱えてしまう結果になりかねない。
自分のシマ以外にも関わることになる「ボランティアさん」は、現場で直接「命」と向き合うことになり、それを救い続けることにより、いずれ財力や労力が身の丈を超え、強いては「多頭飼育」に陥ったりしてしまう危険をはらんでいる。

せっかくボランティアという「奉仕活動」をしていて、それで自身が問題を抱えたり、果ては「崩壊」などという結果に陥ってしまうのは、絶対に避けなければならない。

そこで、私どもがいつも念頭に置き、活動の指針としていることは、
「現場に急行しない」ということである。

相談者は、なんとかネコを助けたくて、ネコのことで困窮している自分を助けて欲しくて、「とにかく来てください!」と希望されるが、「ネコ」を救うのには、それ相応の 費用、労力、場所 が必要になる。
目の前のネコを救うためには「ボランティア」ではなく、ご自身が責任を持っていただくことをご理解いただかなければならない。

それは具体的にどういったことなのか、

子ネコでも成ネコでも、なにかあればご自身で引き取っていただき、その病院に受診する費用、お世話する労力もお引き受けいただかないとならない、ということである。
「ボランティアで引き取ってくれないの?!」とのお言葉も出るかもしれないが、私たちを含め一般的なボランティアは、相談者さんと同様の、仕事もし家庭も持ち、普通に世の中で暮らしている「区民」であり、皆さんとなにも変わらないのである。
自分のお財布と相談しながら活動し、その活動時間も自分で捻出しなければならない。

そこをしっかりご理解いただかないと、誤解が生まれ、「なんでこんなに可哀想なネコを引き取ってくれないの?!! ボランティアじゃないの?」ということになる。
そうならないように、まず、お話させていただくことにしているわけである。

現状を解っていただいた上で、現場に行くのはもちろん「あり」なわけで、出来る限りの対応はさせていただく。

しかし、実際にお話しさせていただくと、
住宅事情でネコは一時的にでも引き取れない、
費用も捻出できない、などの理由で話が先に進まないことも少なくない。

お気持ちに添えず本当に申し訳なく思うが、こちらも身の丈を超えたらOUTなんです。

さて、これを読んでくださった「ボランティア」さん、現場には急行しないで、その前にまず相談者のご事情をよく伺い、解決には「費用や労力」がかかるかもしれない旨ご理解いただき、その上で現場に向かうなどご対応くださいね。

2018年10月 くどいけいこ

 

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